読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

2017年選抜高校野球を終えて  明暗の分かれた各ドラフト候補選手を振り返る 投手編

 4月1日をもって2017年春の選抜高校野球が終了。大阪桐蔭の優勝で幕を閉じました。

その中で明暗の分かれた各ドラフト選手を振りかえりたいと思います。

 

 まず17年高卒ドラフトの傾向は「投手不作、スラッガー選手豊作」でした。そのため選抜は打高投低となると多くの評論家やスカウトが予想していました。しかし蓋を開けてみれば投高打低となり、今年が不作年であることが強調された結果となりました。

 その中で結果を出した選手、また評価を落とした選手を選抜を通して振り返りたいと思います。人数が多数になるので投手・打者の二回に分けたいと思います。

 

 【評価を上げた選手・左腕投手】

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 評価を上げた選手の一人目は秀岳館・川端健斗選手。175センチながらもダイナミックなフォームから常時140台のストレートと高低の激しいスライダーを武器とし、多くの左バッターから三振を奪いました。一方で4試合21イニング14死四球と制球に課題がありますが、がっしりと肉体強化を行い変化球の精度が増せばセットアッパーとして期待できます。


圧巻!! 秀岳館 川端 13奪三振 ダイジェスト

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 また前橋育英の丸山和都選手も期待の左腕の一人。170センチと小柄ながら最速144キロのストレート、スライダーやカーブを用い救援を勤め、選抜では最長7イニングながらも先発を勤めました。また打者としても結果を残しており高い身体能力をスカウトに評価されています。これまでは救援起用が多かったため、セットアッパー候補で狙うスカウトもありそうです。


報徳学園(兵庫) vs. 前橋育英(群馬)ダイジェスト

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 静岡高・池谷蒼大選手は175センチながら球速以上のストレートで空振りを奪う場面も見られスカウトに評価されていました。一方で変化球がことごとく甘いところにいった大阪桐蔭戦では8回8失点と課題も見られました。


静岡 池谷 ストレート 大阪桐蔭戦

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 日大三・櫻井周斗選手は177センチながらスライダーが評価されていた左腕。今回も落差の激しいスライダーはセットアッパーとしての可能性が評価されていましたが、先発経験が少なかったこともあり選抜では8回7失点。スタミナ不足により中盤から崩れだしました。そのため評価は上がった部分と下がった部分があります。

 


2017年選抜高校野球 履正社・安田対日大三・櫻井 全打席全投球

 左腕に関しては「大型左腕は見られないが、ストレートとスライダーに長所がある選手が多い。先発よりもセットアッパー候補が多い」です。

次に評価が下がった左腕を振り返りたいと思います。

  【評価を下げた選手・左腕投手】

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 大きく評価を下げたのは大阪桐蔭・横川凱選手。190センチと長身の左腕投手で140キロのストレートを投げる18年ドラフト候補の一人。静岡高校戦で登板しましたが、結果は1/3イニング4失点でと1イニング持たず。変化球は暴投連発、ストレートもキレがなくことごとく長打にされていました。現状では指名すら怪しい状態です。

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 また高田商・古川響輝選手は最速137キロながら多種の変化球とコントロールで勝負する先発左腕。秀岳館相手に4回まで無失点ながら、5回以降エラーから一挙7失点。味方のエラー絡みとはいえそこを立て直せなかったのは、先発候補として大きなマイナス評価となりました。

 

 【評価を上げた選手・右腕投手】

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 この大会で大きく評価を上げたのはやはり大阪桐蔭・徳山壮磨選手。ストレートとスライダーが8割と単調な攻めでありながら大阪桐蔭を優勝に導く好投を見せました。特に右打者へのスライダー、として左打者にはストレートでストライクを奪いました。さらに武器となる変化球を覚え投球の幅が広がればさらなる飛躍が期待でいます。

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 また福岡大大濠・三浦銀二選手も選手としての完成度を披露しました。とにかく制球の良さ、フォームのむだのなさは先発投手として求められる資質を備えていることを改めて証明しています。秋からの登板過多が不安材料といったくらいです。


福大大濠 三浦 9奪三振ダイジェスト 滋賀学園戦 89選抜

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 またバランスのよさを魅せたのは報徳学園・西垣雅矢選手。低めのストレート、縦の大きなスライダー、そしてバッターの近くで落ちるフォークとストレート・変化球ともにバランスよく兼ね備えた選手でした。ただストレートが高めに出だすと長打にされるなど、制球が命の投手であるため、より体を大きくしストレートに力が増せばさらに大きな選手になりそうです。

 


報徳学園(兵庫) 西垣 10奪三振 前橋育英戦

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 ストレートの評価が高まったのは智弁学園松本竜也選手。そしてストレートを活かす緩急の大きいスライダー・カーブなども備えており、先発だけでなく中継ぎ適正も備えた選手です。

 【評価を落とした右腕投手】

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 今回投手では評価を落とした選手は少ないのですが、挙げるならば盛岡大附・平松竜也選手。183センチから最速145キロのストレートを投げるエース選手。「あれ?あまり記憶に残ってないな・・・」と思う方もいるかもしれませんが、それもそのはず。3月始めの激痛を発症し投げることもできず、高岡商戦で投げた1回も痛み止めを服用しての登板だったのです。そもそも投げれないでは評価のしようがありません。

 

次回は野手編にいきたいと思います。こちらは暗が多いぞ・・・・