読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

巨人小山選手が楽天にトレードされた別の理由とは

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巨人・小山雄輝投手(27)と楽天・柿沢貴裕内野手(22)の交換トレードが4日、成立した。パンチ力のある若い左打者を求める巨人と、投手陣の層を厚くしたい楽天の思惑が一致した。巨人の堤GMは「楽天の星野さん(球団副会長)から夏頃から小山投手をぜひ欲しい、という話をいただいていた」と明かした。

 柿沢はプロ4年目の今季、イースタン・リーグ2位の打率2割8分6厘をマークした伸び盛りの左打者。12年に外野手として入団し、14年オフに戦力外通告を受けたが、育成選手として再出発。ここまで1軍出場はないが、今季は主に二塁手としてイースタンでチーム最多の98試合に出場し、4本塁打、49打点をマークするなど安定した打撃力を発揮した。堤GMは「若手の野手の底上げを図るため、ユーティリティープレーヤーの柿沢選手を指名させていただいた」と説明した。

 小山は今季9試合の登板で0勝1敗、防御率4・85だったが、14年には6勝2敗、防御率2・41をマーク。同年の交流戦では3勝を挙げ、交流戦優勝の立役者となった。140キロ台後半の直球と落差の大きいフォーク、カーブが武器。先発とリリーフ双方をこなし、先発投手を中心に投手陣の整備を図る楽天にはうってつけの存在と言える。

 

 山口選手獲得後に発表された小山選手の柿沢選手のトレード。小山選手は先発・リリーフを勤める長身のフォークPであり、Denaが「将来性のある若い投手が欲しい」と表明していたこともあり、山口選手の人的補償候補の筆頭とされていました。

 そのためその小山選手をトレードに出したこの采配を「嫌がらせトレード」と揶揄する声もあります。Denaに取られるくらいなら、パリーグ楽天に送ろうということらしいです。

 ただこのトレード、嫌がらせトレードとしてみるなら、実は巨人にとってはデメリットが大きいものなのです。それは以下の2点からです。

 ①小山選手が消えることで、どの選手が取られるかわかりづらくなる

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 人的補償の上で怖いのは、予想していない選手が人的候補で取られてしまうことです。広島に人的補償で移籍した一岡選手が最たる例です。

 その中で人的候補の中に小山選手がいれば、小山選手がその候補になることは容易に想像がつきます。そのため、実は取られたくないけどプロテクトに入れる余裕がない・・という選手を上手く隠すことができます。

 しかし小山選手がいなくなったことで、取られる可能性のある選手が広がってしまい、巨人側としてもDenaの動きが読みづらくなるわけです。

 ②そもそも打てる内野手はDenaにとっても補強ポイント

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 現在のDenaの二遊間は倉本・山下・石川選手などがレギュラーですが、山下・石川選手は打撃が心もとなく、それ以外の内野手は高卒・打率1割台など心もとないところであり、打てるセカンドはDenaの大きな穴になっています。そのため人的候補を「投手と内野手」とかかげており、内野手も獲得候補になっています。

 その中でトレードで取得した柿沢選手がとられれば、楽天側からすれば「トレードで獲得しておいて人的で取られるとかどういうこと?」となり、今後のトレード交渉にも影響が出てしまいます。またトレード選手がすぐに人的で取られてしまえば、道徳面でも問題となるでしょう。そのため巨人は柿沢選手をプロテクトせざるを得ないため、小山選手であれば使う必要がなかったプロテクト枠を消費してしまうのです。

 この二つのデメリットは非常に大きく、嫌がらせトレードだのなんだの言っている人に説明して欲しいところですが、説明できるならそもそも言ってないから後にしましょう。

 

 それではなぜ小山選手がトレードに出されたの?というのは疑問に思うところです。そこで出てくるのが2016年ドラフトの傾向と、3位指名した谷岡選手、そして育成の篠原選手になります。

  スラッガーを獲得できなかった2016年ドラフト】

 まず2016年のドラフトは支配下では内野手1名、投手6名というものであり、内野手の吉川選手も俊足巧打で長距離バッターというわけではありません。特に16年はスラッガー外野手が大不作であり、外野手は育成で3名獲得したのみでした。16年ドラフトで補強できなかった点をトレードで獲得し、その候補が外野手もこなしている柿沢選手ということでしょう。

 【フォークPの谷岡選手の獲得】

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 また3位指名で獲得した谷岡選手は小山選手と同じ右のフォークPであり、さらに谷岡選手は21歳、小山選手は28歳と中堅に入り伸びしろにも陰りが見えてきています。同タイプピッチャーで7歳下の選手を獲得したことも小山選手をトレードした理由の一つです。

 【篠原選手の活躍】

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 現在2軍でリリーフをつとめ、WLのイースタン選抜でもリリーフを任された、最速152キロの右腕中継ぎ。課題だった変化球の制球も秋季キャンプ・WLで一定の成果を見せています

 

【巨人】守護神候補に14年育成1位・篠原、あるぞ大抜てき : スポーツ報知

 篠原選手が戦力としてある程度計算できるようになり、育成ドラフトで中継ぎの高井・山川選手を獲得し中継ぎ候補を揃えつつあることも、今季中継ぎ転向した小山選手をトレードできた理由となります。

 

 以上、これが小山選手をトレードできた別の理由となります。しかし本当に誰が人的に補償にいくだろうか。辻選手は同タイプの柴田選手がいるし、巽選手辺りが怪しいが、少なくとも3~4年はかかる。和田選手はそもそも候補になるのか・・あー